養生ブログ by食医の卵

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テーマ:健康管理 - ジャンル:ヘルス・ダイエット

『楽しく学ぶ民族学』

No.127
著者 藤木高嶺

2014年2月に読みました。

この本は1983年に出版されました。内容は以前お伝えした『人間は何を食べてきたか』と似ている部分があります。
本文にも書いてありますように、ミンゾク学には“民俗学”と“民族学”があります。前者は、『塩の道』の著者、宮本常一さんなどが有名ですね。著者は、民族学は文化人類学と呼んだ方が混同しなくていいとおっしゃっております。

では、民族学はどのようなものか?といいますと、「世界にいるさまざまな民族の持つ文化や社会について比較研究する学問」だそうです。

文化や社会の中には当然“食生活”も含まれます。これが今回のメイン内容となります。

以前は原始人は野蛮であるとか、白人優越主義的な独断的偏見がありました。これが見直されて民族学が確立されてきたといいます。未開文明の食事の方が人間にとって望ましいということは既に『食生活と身体の退化』で理解しましたよね!

このような視点を学ぶことで、牛乳やカルシウムなどの適切な立ち位置が理解できるようになると思います。
すると、“乳和食”などという主張は出てこなくなると思います・・・。



<学んだこと等>

・民族の生活様式には、狩猟、採集、牧畜、漁撈、農耕の5つがある。実際は重なる部分があるので、狩猟(採集)民族、牧畜民族、農耕民族の3つに大別できる。

・旧石器時代の狩猟対象動物(マンモスなど)は大型だった。これらは氷河期が終わると、地球が温暖になったため北へ移動した。一方、人類は温暖な気候を好むのでそれほど北上しなかった。すると狩猟対象動物が小型化したので生活を支えていけなくなった。こうして農耕、牧畜の社会へと進んでいった。

・狩猟民族の代表といわれるアフリカのピグミーは、本当は狩猟だけにたよらず、むしろ採集による食料供給の方がパーセンテージが高い。4:6くらい。

・エスキモーはモンゴロイドなので日本人に似ている。生で肉を食うからVitCが不足せず壊血病にならない。

・生肉はほとんど味が無く淡白である。このため沢山食べられる。生食だから米やパンなどと置き換えた主食として食べ続けることができる。

・カリブーの毛皮は衣服、脂肪は燃料、肉と内臓は食料、脊椎の腱からは裁縫用の糸、骨や角は針・釣道具・パイプ・ナイフその他の細工ものをつくる材料になる。

・肉食だけだと便が中々出ない。ただ、マイナス60℃で大便をするのは決死的なので、都合がいい。エスキモーに料理はない。

・エスキモーに餓死率が高いのは数字の概念の欠如に原因があるかもしれない。



・農業は焼畑農業→輪作農業へ発展していった。 【灌漑】という技術によって農業の近代化、機械化、大規模化ができるようになった。根栽農表→穀物農業へと進んだ。穀物農業になり、食糧の保存ができるようになり、余暇が生まれ文明化へと発展した。

・農耕民族は、天候など、雨に左右されるので、儀式(宗教的儀式)をする所が多い。

・草食動物は肉がうまい。肉食動物の肉は堅い。
・親ブタが死んだ子ブタに自分のおっぱいをあげて育てる民族もいる。

・イモが主食でも容器のない食生活だと【酒】が生まれない。

米を粉にして食べる民族はいないかもしれない(私の考察)



・遊牧民族は去勢によって家畜をコントロールする術を手に入れた。

・外気温が体温を超える地域では着込んだ方が涼しい。扇子で扇ぐと逆に息苦しくなる。



<キーワード>
民族学 フィールドワーク 

<関連文献>
食生活と身体の退化 塩の道 




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『白い夏の墓標』

No.126
著者 帚木 蓬生

2014年2月に読みました。1日で一気に読みました。
この本は小説です。ブログに小説が登場するのは本当に稀ですね。だから小説でもちょっと特徴があります。ジャンルは“医学ミステリー”といったトコです。
出版されたのは昭和58年ですので私が生まれる前です。しかし、内容は全く古さを感じさせません。

巻末解説にもこう書かれております。
「ミステリーには、そのテーマの陳腐さゆえにしだいに埋もれていく作品と、逆に、そのテーマの深切さゆえにしだいに光彩を増してゆく作品があるとすれば、本書はまちがいなく後者の典型的な例である。」
読んで頂けたらよく理解できると思います。



<あらすじと感想>

まず、上記のように書かれた理由となったテーマですが、これは【ウィルス】です。
ウィルスを操り細菌兵器の開発を研究した研究者が主人公なのです。

丁度この頃、STAP細胞がホットな話題でした。
P24にこのような大きな研究発表をした人の心境が書かれています。


細菌兵器の研究は、日本で実際にされておりました。
かつてこんな話を聞いたことがあります。「第二次世界大戦中、アメリカは日本の細菌兵器を恐れていた。日本は醗酵食品の文化があったことから、諸外国よりも微生物・細菌に長けていた。だから細菌を入れた風船がアメリカに届いてもそれを公表しなかった。日本が知るとそれによって攻撃を仕掛けてくる恐れがあったから・・・。」

衝撃的だったのでよく覚えています。


科学・研究は全面的に善なるものと考えがちですが、(最近はそうでもないか?)それは間違いです。

P46 世の中のすべての研究成果が、専門誌に論文として発表されるのだとお思いでしたら、大きな誤解だといえます。例えば重水素の核融合や、ロケット燃料、アビオニクス、高エネルギーレーザーなどに関する研究が逐一おおやけにされているでしょうか」「世界を震撼させるような仕事でありながら、研究の性質上、決して表面に出せないものだったあるのです。

科学技術が進歩すればするほどこのような情報は増えるのではないでしょうか。


主人公は自分の研究を【逆立ちした科学】と呼び、自問自答します。

P173 逆立ちした科学に奉仕する研究者のタイプは2つに分けることができる。ひとつは国家への忠誠。・・・いまひとつのタイプは、知的ロボットともいうべきものだ。・・・知的ロボットは、知的好奇心さえ満たされれば、世界がどうなってしまおうと構わない・・・。

アカデミックの研究の世界をちょっとでも見たことがあると、この知的ロボットのことがわかるかと思います。
研究者にはアスペルガーが多いなどという発言が出るのは、これと関連していますね。猛烈に没頭できるバケモノがいるんですこの世界には!!そーゆー人が優れた研究業績をあげることが多いです。


最後に、この本のエッセンスであろう文章をどうぞ♪

P176 研究者を、逆立ちした科学に向う者と、まっとうな科学を目指す者に振り分けるものは一体何なのか。実は、何もない。未知のものを究めること自体が快楽としてひとり歩きしはじめると、まっとうな科学も、いつのまにか逆立ちしてしまう。ぼくたちがやっていることは確かに、逆立ちした科学だ。だが、もっと恐ろしいのは、まっとうだと思いこみ、また人からもそう信じられ、その実、逆立ちしている科学ではないのか






<キーワード>
ウィルス 逆立ちした科学 研究

<関連文献>
『新版 悪魔の飽食―日本細菌戦部隊の恐怖の実像!』(角川書店) 『反科学論―ひとつの知識・ひとつの学問をめざして』(筑摩書房) 『731―石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く』(新潮社)





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『ワイル博士の医食同源』

No.125
著者 アンドルー・ワイル
訳  上野 圭一


2014年2月に読みました。
ワイル博士は何度も登場しておりますね!

この本からは、ワイル博士の食事についての考え方を学ぶことができます。哲学的な部分もありますが、大部分は科学的な話です。といってもエビデンスということが強調されている訳ではありませんので一般の人が読んでも理解できると思います。ただ、栄養学科学生向けの教科書としても使えそうな感じがしました。体系的に順序立てて説明されているのがわかりやすいと思います。


<著者の主張>

1.健康食と快楽食は矛盾しない。

2.食事は重要な社交の場である。

3.食は健康を左右する因子のひとつである。



<学んだこと>

1.に関してはこんなお話が載っていました。
P28 栄養学者、食事療法の指導者、食事指導をする医療の専門家の多くが・・・。かれらは元来、おいしいものを愛する人ではないのだ。
 →→食べることは好きでも、作ることは管轄外と理解することもできるのではないかと思いました。だから料理ができなくても栄養学者になれますし、管理栄養士を養成する機関の教授にもなれます。これによって、作ることは管轄外の管理栄養士をどんどん輩出することができます(笑)

2.は、だからマニアはマニア同士でしか食事ができないということに繋がります。かつて、「酸化は悪」として、出された料理全てに抗酸化スプレーなるものを吹きかけた後に食事をする姿を目にしたことがあります。同士達は、「あの人は気が利くなぁ」と見ておりましたが、他人が見たら唖然とするでしょう。
自分について考えますと、私は家庭では一切乳製品を口にしませんが、外では口にしてますね。社交の場だからです。

3.は食について理解を深めていけばいくほど、わかってくることのような気がします。


以降は各論に入ります。

炭水化物・・・著者は砂糖などの単糖系(直接糖)によることよりも、GI(グリセミックインデックス)を重要視している感じがしました。P96に食事のGIの求め方が載っていました。

たとえば、あなたの朝食の炭水化物の総重量が60gで、内訳にトースト2枚(トースト1枚は炭水化物13g)が含まれていたとすれば、トーストは総重量の43%になる[26/60×100]。パンのGI70の43%は約30となる。他の炭水化物も計算して、合計した数値が、その日の朝食のGIということになるのだ。

このため、GIの高い食品を食べても、一緒にGIの低い食品を食べればいいんだよ!というのが主旨です。

アトキンス食(低糖質食)で直ぐに痩せる理由は興味深かったです。
P111 炭水化物を絶つと・・・グリコーゲンを使い始め・・・。グリコーゲンには親水性があり、貯蔵されているときには水と結合している。・・・グリコーゲン自身の体積の2~3倍の水と結合している。・・・グリコーゲンの貯蔵がへるにつれて、その水が尿となって出ていく。

要するに、初期に大半の人が痩せる理由は、体内の水分が抜けているから、ということですね。


他、第3章の「世界最悪の食事」、付録D「霞をたべて生きる可能性」は面白かったです。是非、一読して下さい♪


脂質・・・こちらはオメガ3(ω3)の話が軸でした。これは“No.15”で紹介していますね。
P136 現代人(アメリカのことだと思います。)の食生活におけるω6とω3の比率は20対1か40対1であり、石器時代の1対1とは全く異なっている。

著者はオメガ3の量より、オメガ6との比率を重要視しているようですね。また、α―リノレン酸から必須脂肪酸を作るのは効率が悪いから、直接DHA、EPAを摂る方がいいという考えです。
オメガ3に関する残念な話として、家畜の飼料が牧草からコーンになっているため昔以上にオメガ3を摂取することが難しくなっているということでした。


<キーワード>
体重 GI ω-3

<関連文献>
『動物の解放 改訂版』(人文書院) 『シュガーバスター―カロリー神話をぶっ飛ばせ!』(講談社) 『あるヨギの自叙伝』(森北出版)




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『砂糖病(シュガー・ブルース)-甘い麻薬の正体』②

つづきです。



P85~86 5時間葡萄糖負荷試験と低血糖について書かれています。これに関する話は別の本でも紹介します。

P90 糖尿病(diabetes mellitus)は、diabetesがギリシャ語で谷多尿、ラテン語でmelは蜂蜜、itisは炎症だそうです。 もし命名者がラテン語でポリユリア・サッカリティス(polyuria saccharitis)[多尿性砂糖炎]と名付けていたなら、今とは別の世界があったかもしれません。そう命名できなかった理由はその国の王族が砂糖貿易にどっぷりと漬かっていたいたからだそうです。

p98 シャール・ハリスは糖尿病患者でもなくインシュリン投与を受けたこともない多くの人々にインシュリン・ショックの症状が認められることに気づき始めた。・・・インシュリン発見にノーベル賞が与えられたが、ハリスには与えられなかった。治療法が薬品産業に魅惑的でなかったから。

p112 1971年、エドウィン・L・バイヤーマンを中心とする科学チームは、ニューイングランドジャーナルオブメディシン誌上において、高炭水化物食物は軽症の糖尿病患者や、健康人の場合には血糖値を実際には下げる、という事実を報告した。

糖質(炭水化物)と称されるものには、多糖類と単糖・二糖系があります。「糖質」というようにまさに“質”によって作用が全く異なることがわかります。身体の神秘でもあると思いますね。


p122 マリファナは血糖値を低め、LSDはそれを高める。

P161 第二次世界大戦勃発当初、シンガポールは食糧危機に脅かされた。イギリス軍軍医であったシャーフは、精白米を軍令によって禁止した。精製すると70%に減ってしまうため。
 この措置によって、イギリスと同等だったマラリヤによる幼児の死亡数(千人に対して160人)が、一年で半分に減った。 しかし、シャーフはノーベル賞を受賞することもなく、このニュースを世界保健機構が世界へ広めることも無かった。玄米を売ったところで医者たちが儲かるはずがないから。

P166 人間は水だけを飲めば、かなりの間生きることができる。しかし、砂糖と水は人間を殺す。
   どうも砂糖と水を摂った方が早く死ぬようです。砂糖の代謝のために身体に蓄えられているビタミン・ミネラルが浪費されるため。

これは衝撃的でした!!カロリー至上主義だと、ゼロカロリー(水のみ)よりも長生きできると考えるのでしょうけど
実際は逆(;一_一) 多くの栄養関係者に教えてやりたいです。


P226 ハーバート・M・シェルトン博士「病気で脆弱化した人々からなる民族に見られるものを、なぜ正常なものとして受け入れねばならないのか? 文明人の現在の食生活は正常であるなどということを当然のこととして常に容認しなければいけないのだろうか?」
   島田彰夫先生も「健康は多数決で決まるものではない」とおっしゃっていましたね。そのとおりだと思います。

P233 潰瘍の食事療法は砂糖の除去がいい。砂糖が上方消化器官を刺激し、胃中の酸性度を高め、胃液の消化活性を高めるから。
   管理栄養士が患者に対する説明で、「刺激の強いモノ」の中に砂糖を加えることは22世紀以降かな(苦笑)



 私の世代は生まれた時から砂糖が身の回りにありますから、危険なんてことは全く思わないくらい生活に馴染んでしまっています。常識を疑うことの大切さも同時に学びました<(_ _)>



<キーワード>
砂糖 低血糖 炭水化物

<関連文献>
『心の病と低血糖―危ない!砂糖のとりすぎと米ばなれ』(第三文明社) 『無双原理・易―「マクロビオティック」の原点』(サンマーク出版) 『食生活と身体の退化』






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