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『砂糖病(シュガー・ブルース)-甘い麻薬の正体』

No.124
著者 ウィリアム・ダフティ
訳  田村 源二


2014年1月に読みました。この本の存在を知ったのはもう随分前になります。タイトルの仰々しさに驚いた記憶があります。
一番最初の頁にこう書かれています。

シュガー・・・砂糖黍や砂糖大根(甜菜)の絞り汁に化学的処理を施して精製される蔗糖。その過程で90%の繊維質と蛋白質のすべてが除去される。

ブルース・・・恐れ、肉体的不快、不安などの重圧による憂鬱な気分。

シュガー・ブルース・・・砂糖と一般的に呼ばれる精製された蔗糖の摂取によって引き起こされる、様々な肉体的および精神的苦痛


この本の主張は単純明快、題名のとおりです。本が発行されたのが1979年なので、現在私が問題視している異性化糖(果糖ブドウ糖液糖系)が急激に伸びてきた1980年代よりも前の話になります。しかし、砂糖に関する歴史を知っておく上でとてもよい内容です。

今回は学んだことを綴っていきます。


P22 私はあの「麻薬」と呼ばれる液体を試したことがなかった。・・・初め頭痛薬として売られていたこの液体は、(1930年代アメリカ)北部ではコカ・コーラと呼ばれていたが、南部ではまだ頭痛薬としてのイメージを完全に失ってはいなかった。
   コカ・コーラの「コカ」はコカインのコカですから、頭痛薬として称されていても当然ですね!

P28 ケシの実から阿片→モルヒネ→ヘロインが作られる。
   砂糖黍・砂糖大根から糖蜜→赤砂糖→奇妙な白い結晶。 同じ穴の狢なのだ。

P30 1923年は、禁酒法の全盛期えもあった。酒が禁止されると、砂糖消費量は急激に増大した。   
   人間の依存を考える上で大切なことですね。

P38 ラウヴォルフの言葉「暴食に慣れたトルコ人には、もはや、勇猛果敢に敵に抗して戦った昔日の面影はない」
   これは砂糖の濫用とそれがもたらす結果について科学界が発した、記録として残る最も古い警告であろう。

P49 阿片と砂糖は双方とも初め薬として使用され、最終的には常用癖をもたらす感覚的嗜好品として用いられるようになる。
   砂糖常用は薬物依存に近いと考えることができますね。

P68 シュガー・ブルースがどういうものなのかを理解していた才知ある人々は、地下に追いやられた。人間の体と脳は砂糖を処理できないという事実を告げる兆候と警告への彼らの説明も、彼らとともに地下へ追いやられた。そして、これらの兆候と警告を再び見い出すまでには三世紀が必要であった。

  砂糖病は15世紀、自然療法家が警告した時、彼女らの悪魔の呪いとされていました。18世紀は精神病(オナニア:自慰が原因とされていた)19世紀は神経症として精神分析(フロイトなどの分野)へ場所を移し、20世紀のロボトミーへと繋がっていきます。
  医学の悲しい歴史の一つだと思います。



 つづく


<キーワード>
砂糖 精神疾患 ドラッグ

<関連文献>
『純白,この恐ろしきもの―砂糖の問題点』(評論社) 『東洋医学の哲学―最高判断力の書』(日本CI協会) 『精神疾患と心理学』(みすず書房)






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