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養生ブログ by食医の卵

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第64回日本栄養・食糧学会大会

平成22年5月21日~23日、徳島県で行われました。会頭は徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部臨床栄養学分野、武田英二氏でした。

これを書くために手元の学会誌を見たら、当時の思い出が蘇ってきました。
私は大学院生活の目標の1つに、「この場所で発表をすること」を挙げていました。様々なトラブルを乗り越えて無事発表できることが決まったときは涙ものだったことを鮮明に覚えています。
母校で大学院を別にした同期と、「研究」という同じ土俵で再会する。感慨深い思い出です。


今回は、この3日間で学んだことを記します。


“食欲・消化吸収・脳機能に関わるうま味の重要性” 鳥居邦夫氏(㈱味の素 ライフサイエンス研究所)
 
 火の使用は4~10万年前。
 うま味が強いと、マウスもヒトも胃排泄能が上がる(=消化促進)
 うま味は脳への依存性はない。糖は脳への依存性あり
 マウスの必ず太る食事は、 「高砂糖食&高脂肪食」
 
 講演中に登場した参考文献:Luminal chemosensing and upper gastrointestinal mucosal defenses. Am J Clin Nutr. 2009 Sep;90(3):826S-831S

 

“自律神経による糖・エネルギー代謝の臓器間調節” 片桐秀樹氏(東北大学教授)

 肥満になると膵β細胞が増殖しインスリン分泌が増加する。
 肥満になるとレプチン抵抗性が起こり過食が亢進される。
 食べるから太る⇔太るから食べる



“脂質の健康機能” 菅野道廣氏 (九州大学・熊本県立大学名誉教授)

 脂質は100g摂っても吸収できる。(タンパク質は一度にそんな量は吸収できないと言われていますね)
 脂質の吸収率は良いが、リパーゼ活性が落ちると下がってくる。高齢者は酵素活性が落ちて食べなくなるのか、食べなくなったから酵素活性が落ちるのかは不明。
 αリノレン酸はDHA・EPAの変換効率は悪い⇒直接摂取すべき。(変換効率は→EPA8~20%、DHA0.5~9%)
 閉経前の女性の変換効率は男性の2.5倍。
 n-6/n-3比はアメリカ15:1、日本4:1 。
 飽和脂肪酸摂取はLDLを上げるがHDLは下げない。疫学だとCVD(心血管疾患)、GHD(冠動脈性心疾患)、脳卒中との関連なし。
 AHA(アメリカ心臓協会)は5~10%のリノール酸摂取がCHDリスクを下げるといっている。



“健康と筋肉つくり;ホーム貯筋術のススメ” 福永哲夫氏(鹿屋体育大学学長)

 筋肉が1%落ちるのにかかる時間は、加齢で1年、寝たきりだと2日、宇宙滞在では1日である。
 加齢で衰える部位は大きい順に、腹筋、大腿四頭筋、ハムストリング、上腕となる。
 歩く速さ(ピッチ)に年齢差はほぼない。大体1秒に4~4.5歩。
 一方、歩幅(ストライド)は加齢で狭くなる。
 骨密度は筋肉量と相関関係にある。
 30秒間で70代ができる腹筋回数は、平均5~6回。
 椅子に座る⇔立つ10回は、20歳代で平均9秒、70歳代で平均15秒。
 85歳男性で3か月トレーニングしたら60秒から20秒へ改善した人がいる。



“栄養情報担当者(NR)の役割と養成” 太田篤胤氏(城西国際大学薬学部医療栄養学科臨床栄養学)
 健康ブームは功を奏していない。理由は使用物の作用が弱いことと、使い方が不適なため。
 前者は研究で解消できる可能性がある。少なくとも現状のままでもベクトルはOK。
 後者が立ち遅れている。適正使用の推進を図っていくべき
 医療費の47%は70歳以上の人々だけで使われている。2025年に国民医療費が55兆円に達すると予測されている。
 新指定医薬部外品や薬事法改正により登場した一般用医薬品3類と保健機能食品との間に、実質的な用途の差は無くなりつつある。
 食薬の区分にまたがったシームレスなヘルスケアシステムの実現促進が必要。


とても充実した内容の濃い学会でした。



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