FC2ブログ

養生ブログ by食医の卵

元気に、健やかに、達者に生きることを応援します!!

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『アルカリ性食品・酸性食品の誤り』

No.76
著者 山口 迪夫、日本栄養士会

2011年11月に読みました。この本の発刊は1986年です。
後で書きますが、題名だけで買いました。そしたら、「国立栄養研究所 監修」「国民栄養振興会 (社)日本栄養士会・栄養指導研究所 編集」と表紙に書いてある本が届きビックリしました。アカデミック系の本ではないと思っていたのです。

この本を手にした理由は、食養系の本を読んでいく中で「アルカリ性・酸性」という話に何度もぶつかったからです。身体を酸性にするとか、酸性は陽だとか、そーゆー類の話です。
それで、アルカリ性・酸性という題名の本を見つけたから買ったのでした。
ちなみに、酸っぱい(酸性)食品=酸性食品ではありません。ここらの説明は省きます。

No.75を読んで、このアルカリ性・酸性食品と健康の話の発端が誰だか分かりました。このため、この順番で紹介しています。
その方は、片瀬淡(かたせあわし)という人です。元大阪大学教授とか。片瀬学説と呼ばれていた時代もあったそうです。また片瀬錠というカルシウム剤があったとかいう話も耳にしました。調べてみたら“ワダカルシューム錠”というものが見つかりました。これのことかもしれません。このカルシウム剤の紹介に片瀬氏が登場していましたので。
→→“全国家庭薬協議会”

いわゆる片瀬学説は、「肉、魚、卵などの酸性食品を食べ過ぎると身体が酸性に傾き、それによって様々な病気が起きる」という考えです。
しかし、結論から言って、酸性食品の摂取に傾いて血液や体組織が酸性になるということはありません。
このことは私も大学一年生になって直ぐに学んだことだったので、本で読んで「普通のことなのにそんなに強調するの!?」とビックリしました。

血液は通常pH7.35~7.45という弱塩基(アルカリ)性にあり、通常酸性になることはありません。運動して乳酸が溜まって一部の筋組織が酸性に傾いても(6.5程度)、血液は7.0を下回ったりしません。
酸性状態をアシドーシスといいますが、これは糖尿病患者さんで見られるケトアシドーシスなど、何らかの疾患を持っている場合に起こります。
そして、この状態をアルカリ性食品の摂取で回復させることはできません。

現代では当たり前に近いようなことでも、当時は結構支持されていたのだと思います。こうやって専門団体が本を書いて説明するくらいですから、弊害が危惧されたのでしょう。
カルシウム錠ができたのが明治44年(1911年)だそうですから、片瀬学説が文明開化後の肉食・欧米食に対するアンチテーゼとして流行ったということも理解できます。いつの時代も同じですね。

最近の健康本でもたまにちょろっと書かれているのがあるようです。
やっかいなのは、アルカリ性食品・酸性食品という考え方に意味はないけど、アルカリ性食品には野菜・果物・海藻などが該当し、現代の食生活では不足しがちであるため、摂取を心掛けるとメリットがあるということです。
理由は違うけど、結果は同じということですね。
これも栄養学・食生活の面白い所かもしれません(^^ゞ




<キーワード>
酸・塩基平衡 ミネラル pH

<関連文献>
『子宮を温める健康法』(WAVE出版) 『その食べ方では毒になる!』(青春出版社) 『カルシゥムの医学』(高志書房)






役に立ちましたらお願いします。
関連記事

コメント

いつも拝読させて頂いてます。
応援しています。
これからも頑張ってください。

  • 2014/07/09(水) 00:22:00 |
  • URL |
  • taronyan #-
  • [ 編集 ]

御礼

>taronyanさま

ありがとうございます。とっても励みになります。8月からまたアップしていきたいと思いますのでしばしお待ちください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

  • 2014/07/15(火) 12:01:52 |
  • URL |
  • 管理人 #-
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://newtrition.blog49.fc2.com/tb.php/174-e7b4d934
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。