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『快楽の脳科学~「いい気持ち」はどこから生まれるか』

No.103
著者 廣中直行

2013年2月に読みました。

この本は、日常の生活で感じる気持ちの由来について考えてみたものです(P17)。
脳の構造について理解したい人にオススメします。

著者は今回、脳の機能を2つに大別しております。一方は脳幹から大脳辺縁系までの「低次脳」、他方は大脳新皮質の「高次脳」です。最終章では、脳は上記の2つに分かれて活動しているわけではなく、連動していると述べておりますが、このように2つに分けてみることは、脳を理解するためにはとてもイイと感じました。


まずは、食欲についてスポットを当ててみます。


<著者の考え>

1.食欲は食べ過ぎたいという欲求である。

2.低次脳は生きるための活動を担っている。

3.現代人は生理的な空腹・満腹の限界よりも狭い心理的限界の間にいる。



<補足>

食べたいではなく、食べ過ぎたいという1.の表現がとても気に入りました。文中には出てきませんが、人類の歴史は飢餓の歴史であるため、生きるためには当然の欲求ですね。これに加えて現代社会は食べ過ぎでしまう食べ物が多いということが太る原因に絡んでくると思います。

食欲は御存知の通り、視床下部の満腹中枢と摂食中枢が中心となり制御されています。視床下部は著者のいう低次脳に区分されます。

やや脱線しますが、交尾中のメスザルは満腹中枢のある視床下部の内側や、やや前方の神経活動が盛んになり、また報酬系も活発になるそうです(p129)。そしてβーエンドルフィンを強く活性化する食べ物はチョコレート(p102)ということを加えて考慮すると、『夜中にチョコレートを食べる女性たち』に話が繋がっていくかと思います。

3.については生理的な飢餓感をしらないからだと著者は述べております。私も賛成!!
個人的には断食を経験するとこの本来あるべき姿である生理的限界に心理的限界が近づくのではと思いますが・・・実際は??です。


以下は、そのまま勉強になった部分を抜粋します。

P58 自殺は高次脳の暴走:本人がいかに堪え難いと考えていても、そう思うのは大脳皮質のごく一部で、脳の中の他の神経回路はすべてその意見に反対
→→自殺者を考えている人に是非知ってほしいです。

p68 オートポイエーシス理論→→脳と行動の科学を理解する新たなヒントになるかもしれないそうです。名前だけ覚えておきたいと思いました。

P179 動物が「喧嘩」するのは、逆説的なようだが、「喧嘩」のエスカレートを防ぐためだということはよく知られている。
→→私は初めて知りました。メディアを騒がせるショッキングな事件の当事者は、このような喧嘩ができなかったということなのかなぁと思いました。喧嘩に対する考えが少し変わりましたね。



とても勉強になった本でした。




<キーワード>
快楽 低次脳 視床下部

<関連文献>
『エモーショナル・ブレイン―情動の脳科学』『進化と人間行動』(東京大学出版会) 『食行動の心理学』(培風館) 『セックスはなぜ楽しいか』(草思社)









役に立ちましたらお願いします。



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