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『長寿村・短命化の教訓 -医と食からみた棡原の60年-』

No.105
著者 古守豊甫・鷹觜テル

2013年2月中旬に読みました。1986年に出版された本です。

『短命化が始まった』を読み、棡原についてもっと良く知りたいと思っていた所でしたので、良い機会に恵まれました。

今回は、著者の主張という形ではなく、棡原の長寿食という形で取り上げたいと思います。



<棡原の長寿食>

1.多穀・玄穀食。

2.いも食文化。

3.主食の高食物繊維食。

4.味噌を中心とした発酵食。

5.冬菜の常食。



<解説>

1.について。
棡原の人々の主食は米ではなく、を中心とした五穀であったそうです。白米が通常の現代とは相当な差だと思います。麦を粉にするのではなく、粒で食べていたというのですから!
P151 大麦は年間一人80kgと言われており…主食の中心とした。

ただ、戦前の山村は粟、稗、蕎麦、大豆、小豆などの栽培が多かったらしく、当時としては普通だったのだと思います。100年も経たないうちに、普通の基準が全く変わってしまったということを認識するのが大切だと思いますね。
メノコ飯(雑穀と海草)と三穀飯(米・麦・ヒエ)を良く食べていたと書かれております。

2.について。
イモの消費量が今では考えられないくらい多いです。特に里芋が主食と言えるくらい食べられていたようです。「米が主食ではなく、里芋と麦、雑穀が主食だった。」このことは、主食=白米で食事を考えている現代栄養学へ疑問を提示していると同時に、主食=玄米と主張する輩達の視点の狭さをも指摘している事だと思います。
P149の図ではイモ類を一人1日平均800g食べているとなっています。
p196 里芋を約6カ月間主食として食べる。…里芋を1日10~20個食べる。

3.について。
P52に食物繊維摂取の図があります。当時は穀物で60%イモ類で23%摂っており、また全体量は66.6gと書いてあります。
まず、総量が凄いと思います。今度どんな食事を一日したらそうなるか検討してみたいと思いました。
栄養士が食物繊維の摂取源として穀物を挙げることはまれだと思います。海藻、豆類、蒟蒻(イモ類としての意識は無いと思います。)でしょうか・・・。
文中に何度も出てきます、麩(ふすま)が高食物繊維の牽引役だったようです。

4.について。
P88 みその製法は、フスマ麹と大豆が主に使用された。
P159 みそは・・・平常食の調味料としてすべてに利用された。その使用料は1日に一人約100g前後となっている。

他には酒まんじゅうが何度も採り上げられています。

5.はカットします。


他の情報としては、
P29 自然気胸の若者が増えたこと。→→現代病として自然気胸は初めて耳にしました。

P68 脳出血・心臓疾患と食物摂取について。“動物性食品比率が高くなると脳出血は少なくなるが、心臓病が多発する”→→他でも紹介しましたね。

P80 母乳育児が糖尿病を予防する。→→情報を確かめる必要があると思いました。

P172 60~96歳95人中、高脂血症(血清コレステロール226mg/dl以上)は一人だった。
おそらく値は総コレステロール値です。現在だと、閉経後女性のコレステロールが高くなるのはある程度仕方が無いと考えられております。しかし、この結果はそれを防ぐことは十分可能だということを示してくれています。

P230 世界3大長寿村は、南米エクアドルのビルカバンバ、ソ連のコーカサス山麓のアブカシア地方、西パキスタンのフンザ王国 →→ビルカバンバは初めて知りました。




新しい発見もあり、大変勉強になりました。



<キーワード>
一物全体食 麩 食物繊維 

<関連文献>
『人間この未知なるもの』 『食生活と身体の退化』 『健康という幻想』 『食物繊維で現代病は予防できる―新時代の食事とは』(中央公論社)








役に立ちましたらお願いします。



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