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『哲学の復興』

No.106
著者 梅原 猛

2013年4月に読みました。


食に関する記述は一切出てきません(笑)しかし、人類と文明の歴史を知るのに大変役に立つ本だと思います。

この本には様々な思想家が登場します。デカルト・カント・ヘーゲル・ニーチェ・マルクスについては少々背景知識があった方が理解が進むと思います。

私は化学と倫理が好きな高校生でした。倫理は高校で初めて出会った教科でしたが一気に魅かれました。
それが幸いしてこの本を読むにあたり余り苦労しませんでした。むしろ読み終えたときに、受験生時代いまいち理解できないかった部分が払しょくされたような達成感がありました!!


興味のない方はすっ飛ばして頂いて結構です。


<著者の主張>

1.殺生は最も戒めねばならない。

2.人類はヨーロッパ文明を乗り越えていく必要がある。

3.これには東洋の思想的伝統が役に立つ。




<感想・解説>

この本は著者が昭和43~46年に書いた5つの論文という構成です。内容は全く別という訳ではなく、むしろ全てが繋がっており、著者の主張を支えております。

著者は現代(といっても昭和40年代)に危険を感じており、これを何とかするためにはどうすればいいか?というのがこの本のテーマです。
何故そのようなことを考えるのかという理由はここで見つけました。

P162 哲学者とは文化の医者であるというのが、ニーチェの定義です。人類の文化が…将来どうなるのか、それは健康か…人類の精神の健全さを診断するのが、哲学者であるというのです。もしこのような定義が正しいとすれば、われわれ哲学者は、現代文化のあり方に、多くの心配をよせねばならぬようであります。

高い倫理観がある方ってステキですね♪

では、何故危険を感じているのかというと、それは“人類全体を絶滅しうる武器を手に入れた(p10)”からです。

著者はそれを人類が行使するかもしれない、行使しない保証はないと考えています。それは簡単にいうとヨーロッパ文明がそのような文明だからです。

ヨーロッパ文明は科学技術を世界に広め、それまでの多様な文明を塗り替えました。このヨーロッパ文明は、それまで神がおり、生死の概念があったギリシャ文明をデカルトの二元論によって否定しました。そしてカントは神の代わりに理性を置き、理性的な(それまでの時代でいう神のような)人間を目指しました。これが人間至上主義といいますか、ヒューマニズムの発端となります。ただ、ヒューマニズムは全ての人間ではなく、階級社会の一部だけを人間と扱うようになります。(このあたりは『肉食の思想』参照)また、ヘーゲルは国家に絶対的な価値を置きました。
こうした結果、自国(自分たちの民族)の為に他はどうなってもいい(死んでも構わない)という論理が生まれ、排他性と殺戮が生まれます。

つまり、“ヨーロッパ文明は戦争(殺生)容認の文明だから人類滅亡を辿るかもしれない。”といいたいのだと思います。

この要素はギリシャ文明から存在し、それを著者はモーゼの律法から説明しております。
そして、その対比として仏教の十戒を挙げております。


こうして、不殺生戒を第一に挙げる仏教が存在する、東洋文明の方が平和を重んじるため、人類未来を考えると好ましいということです♪


いや~勉強になりました!!


<キーワード>

生死 神 永遠 哲学

<関連文献>
『悪と不純の楽しさ』 『肉食の思想』 『風土』
 








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