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『心の病と低血糖症』

No.107
著者 大沢 博

2013年4月に読みました。
著者は大学教授だった方です。題名にもあります“低血糖症”についてずっと探求してきたそうです。
低血糖症は糖尿病の方がインスリン注射などによって血糖を下げ過ぎた場合に生じるものとして有名ですが、この著者が取り組んできた低血糖症はこれとは異なります。「機能性低血糖症」と呼んだ方がいいようです。

私はこの機能性低血糖症についてよく知りませんでした。ちょっと調べてみますと、正確な診断概念が確立されていないとの指摘も見つけました。
ただ、その科学的根拠の脆弱さを認めても、読む価値はあると思いました。

2011年に国はこれまでの「4大疾病」(がん・脳卒中・心筋梗塞・糖尿病)に精神疾患を加え、「5大疾病」としました。国の医療政策に精神疾患が加わった理由は患者が急増しているからです。

このことを考えると、機能性低血糖はむしろ先見の明なのかもしれませんよ。



<著者の主張>

1.低血糖症は暴力性・抑うつ・アルツハイマーと関係がある。

2.低血糖症は5時間糖負荷試験をしないとわからない。

3.米より菓子という食生活を改めよう!



<感想・解説等>

まず、低血糖症の診断についてです。
.に書きましたように5時間の糖負荷試験が必要なようです。ちなみに、糖尿病の診断では2時間で血糖値の変動を見て判断します。

西洋医学にはInternational Classification of Diseases (ICD)という国際的な病気の分類があります。こうして診断基準に該当→病名決定→治療法の選択と進んでいきます。
精神疾患だとこの診断基準の解釈に幅があったりします。
また、不定愁訴など診断基準にマッチしないものは「気のせいでは…?」ということになり、西洋医学から見放されたりします。こうして東洋医学に出番が回ってくるというのが現状かもしれません。

脱線しましたが、この分類に入っていないのではないかと思われます。ですので文中から引用すると、
P56 ①どの時点の血糖であれ、絶食時よりも20gm以上、下がること。
②どの時点であれ、50mg以下になり、症状をともなうこと。

となっていました。


.の主張は裏付けが結構しっかりしているのではと感じました。

P22 600人以上の低血糖症患者の症状リスト
 94%・・・神経過敏
 89%・・・怒りやすい
 87%・・・極度の疲労
 86%・・・無気力、震え、冷や汗、脱力発作
 77%・・・うつ

P74 『二十世紀の疫病-低血糖症』より
 高尾利数教授が研究された、白砂糖と犯罪心理について書かれているようです。

P151 『学校過労死-不登校状態の子供の身体には何が起こっているか』より
 “不登校の子供たちの糖負荷試験に異常をみとめた。”

P190 『心の病は脳の傷』より
 “統合失調症はうつ病から発病する。”

P196 アルツハイマー病と糖代謝の関連について書かれた論文をピックアップしてあります。但し、解釈の信憑性まではわかりません。

これだけ長い年月の間に様々な方が似た意見を述べているので妥当性はあるのではないかと感じました。


.は、P71にNo5の紹介とともに、米類と菓子類の購入金額推移が載っています。

「単糖の消費増とでんぷんの消費減」はとても共感できる部分でした。



<キーワード>
砂糖 低血糖症 子ども

<関連文献>
『低血糖症と精神疾患治療の手引―心身を損なう血糖やホルモンの異常等の栄養医学的治療』(イーグレープ) 『精神疾患と栄養―うつ、不安、分裂病にうちかつ』(ブレーン出版) 『砂糖病』(日貿出版)








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